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久しぶりにポピーさんから電話が来た。しばらく両親と一人息子、ケンちゃんの住んでいるニュージーランドに行っていたと言った。横浜に、また新規にインドレストランもオープンしたのでちょっと忙しかったと言った。 折々にはこうしてお互いの近況を話し合って、私たちの長い付き合いが続いている。 たぶん彼女と初めて会ったのは1982年か3年ごろだったと思う。まだ外語大の学生だった彼女が、やがて結婚し、一人息子を産み、都内にいくつものインドレストランを開業するような女性になるとはそのころ想像もつかなかった。 息子のケンちゃんが、12月でニュージランドの学校が終了したら、日本に来るのだという。ポピーさんの弟のいるカナダかアメリカにでも留学するのかと思っていたら、彼女のいわく「ケンちゃん、日本が大好きなんですって!日本の大学に行くと言ってるの」 でも、確か彼は英語はネイティブだけど、日本語はしゃべれても読み書きはどうなんだろうと尋ねると、「いま、一生懸命勉強しているの。どうしても日本に暮らしたいんですって!日本が大好きなんですって!」と、母であるポピーさんは言った。 ケンちゃんのお父さんは東大教授でレーザー光線の研究の権威であり、頭脳の優秀さは幼いころから有名であったと聞いている。インド人であるポピーさんに惚れ込んで結婚した。彼女もまた頭の良さを鼻にかけない本当に心根の優しい女性である。 ケンちゃんはニュージランドの学校でもトップであったとおばちゃんのスニータさんから聞いたことがあった。さもありなんという気がする。日本に来て彼がどんな成長を見せて行くかこれから楽しみだ。 そしてポピーさんが付け加えた。「最近、ケンちゃんにガールフレンドができたの!」 「家の前に、幼友達の男の子がいるんだけど」「ああ、小さいころよく遊びに行っていたわね」「ケンはよくその家に遊びにいくので、彼と会っているのだとばかり思っていたら、そうじゃなくて、そのお姉さんに会いに行っていたみたいなの。3歳年上なんだけどね・・・・・・。とても話が合うんですって」と言った。 そして最近、ケンちゃんはお母さんであるポピーさんにこう言ったそうだ。 「ボク、本気で付き合っているからね!」 ポピーさんは「アッ、そうですか」と言うしかなかったと言った。それを聞いて私たちは電話口でなんだか腹のそこから可笑しくなって笑ってしまった。 「ねえ!あの赤チャンだった子が、そんな事言うようになったんだね」と。ケンちゃんはお父さんが日本人、お母さんがインド人で、ハーフになるので、それはそれは可愛かった。まだケンちゃんが4歳ごろ、ポピーさんのパンジャビのショールを頭にターバンにして巻いた写真がある。その時を思い出すとまるでおとぎの国の王子様のように可愛かった。私たちの頭の中にそんないくつかの情景が浮かんだのだ。あの坊やがそんなことを言うようになったんだ! 日本の学校に行きたいのは、もしかしたら彼女がいるせいかもしれない。何はともあれ、私たちのアイドル、ケンちゃん、なんでも本気でがんばってね!ケンちゃんがニュージランドのいるうちに、一度訪問したいなあと思っている。 |
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